“ イ ー ヴ ィ サ ス の 悲 劇 ” の 舞 台 裏

~ 第二幕 ~



「兄さん、僕はもう我慢できません」


私達の限界に挑戦し、悲劇の作品を創り上げてから、
クリエは明らかに衰弱していった。

日々伝えられる戦火の情報
書き続けなければならない物語
作品の死を表す書物の消滅

こんな状況に置かれれば、誰だって気が狂ってしまう。


そしてクリエは、反逆と知りながらも、  禁断の “ あの言葉 ” を書いた。



* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *



「御苦労だった。二人共。あの芸術品のお陰で、勝利を収める事が出来た。」

「ところで、最近貴様等を狙う賊が現れ始めたとの噂を聞いた。
 故に庭の入り口に警備の兵を置く事にしたが、異存はないな。」

“カミサマ”は、御前に一人の兵を出した。


「ケビンと申します。お見知りおきを。
種族は―――― イーヴィサスでございます。」


“カミサマ”は冷たく微笑んだ。




17th Jan, 2009

*扉の前へ戻る*