「ロボットは人間の命令に従わなくてはならない」「但しその解釈は私の回路に委ねられる」 「ロボットは自分の身を守らなくてはならない」「但し我々の命は主のそれと比べてあまりにも軽い」 |
「slaveとは生命ある道具のことだろう。何か間違いでも?」 「これはこれは…君の口から“生命”なんて言葉が出てくるなんて!」 「貴様と言葉遊びをするつもりはない」 |
「…君達は随分自意識過剰だと思うがね」 「我々がもつのは命令への絶対服従と客観的な状況判断能力だけですよ」 「その判断を選択するのは自我では?」 「常に最良を選択するようプログラムされているだけに過ぎません」 |
人工皮膚は必要な部分にだけ付けられる。手入れが面倒だから。 マスターの肌に触れる機会があるメイド型は多め。逆にバトラー型は少ないけどアルジーは仕事の範囲が多いので場合によっては手袋。レオはそういうことはヴィヴィアンにやらせるから素手。 |
「勿論ですお嬢様」「私もそれを望んでおります」 「(そして恐らくその約束を破られるのはお嬢様自身です)」 |
本当はエルジェお嬢様に仕えているのは私が一番最初なのです。 奥様は遺伝子を研究されていてお忙しかったので、私と数体のナニーロボットで小さなお嬢様のお世話をしておりました。 アルジーは元々旦那様にお仕えしておりました。 バトラー型ですから、旦那様にお仕えするのが自然でしょう。レオもそうじゃありませんか。 ただ、ある日から急にお嬢様のお世話もするようになりました。 「ご主人様がそう命令したから」と話していましたわ。 旦那様がお仕事でお屋敷を離れることが多くなったので、その分お嬢様のお世話を頼まれたのかもしれません。」 |
いくら低能なお前でもマスターが軍部一の科学者だという事くらい知っているだろう。 現在軍で使用されている機械兵器はマスター率いる科学部隊とジーン・ロボティクス社の共同開発によるものが殆どだ。 そう。ジーン・ロボティクス、我々を開発した会社だ。 我々ロボットサーバントシリーズの産みの親であるジーン博士は、マスターのご友人であった。 博士亡き今、一人娘のエルジェベト・ジーン嬢の後見人になったのもそれ故だろう。 あのお嬢様はあまり深い事情は知らないようだが…」 |
なにせ我々が開発される前に作られているんだからな。 開発したのは…女性だったが……名前は何といったか……。 あのポンコツに聞いてみるんだな。答えないだろうが。 あぁしかし、確かマスターがその技術を聞き出してジーン博士と研究して、我々の開発に至ったらしい。」 |
過去のシリーズではナニー型やクリーン型など専門職しか扱っていなかったので、ケイティのようにあらゆる雑務ができるメイド型は革命的だったんです。 ただし、あらゆる事ができる反面、あらゆる事を判断する回路までは持っていませんでした。 そういった人工知能の開発は我々RG型の頃に完成されて来ましたから。 だからケイティは仕方なく能力を抑えているのです。 お嬢様を傷付けないように腕力を。お嬢様を悲しませないように会話を。 彼女こそお嬢様のための存在です。ケイティが壊れたらエルジェお嬢様まで壊れてしまう。」 |
「いいえ。私にとって重要なのはご主人様の善悪ではなくご主人様の制御ですから」 「成る程君らしい答だ。機械的だね」 「お言葉ですが、それでは貴方は天使と敬愛するご自身の製作者を糾弾できますか?」 「…いいや。彼女を否定することは私を否定することだ」 「その考えと私の考えに何か大きな違いがありますでしょうか?私は愛情等というものは理解しかねますが、貴方も同じく理解出来ないでしょう」 「つまり?」 「我々は主人への忠誠心をインプットされているだけで、それが善だの悪だの愛だの言うのは見当違いだということです」 「君からそんな酷い言葉が聞けるとは思わなかったよ」 「ご冗談を。私を機械的だと評価したのは貴方ですよ?」 |