ようこそ、僕等の学舎へ!


「―――以上9名、入学を許可する。」
麗しの智神様が宣言した。



「今年は随分少ないねぇ。」
「だな。智神局が無駄に頑張ったな。」
講堂の椅子に座り適当に拍手をしながら、囁きあった。
今年は入学式に参加する在校生も少ない。
サボればよかったなぁとぼやくと、これ以上減らす単位無いでしょ、とシャウラに突っ込まれた。


「今年は年齢の割に二階生が多いね。よほどレベルが低かったのかな…?」
「明日から同級生になるのは、あの金髪君だけか。」
「バンパイアコースも彼だけだね。」
「あの年代で五階生って遅いよな?箱入りか悪ガキか、どっちだと思う?」
「後者じゃない?ジェムの野郎と同じアクセサリーしてるし。」
「…本当だ、よく気付いたな。だとするとアイツのグループに引き込まれるなー。」
「可哀想に。」
俺達は退場する彼を眺めた。
逆立てた金髪が歩くたびに揺れている。
明日もあんな派手な髪で登校すれば、ガキ大将のジェムに目を付けられるだろうな。
只でさえ新入生というだけでイジメの対象になりやすいのに。

派手と言えば、二階生の双子は変な髪の色をしている。
「シャウラ、あの双子どう思う?」
「え…あの子達?」
「そうそう。変な髪だよな。銀髪っぽいけど光を反射しない。」
「確かに髪は変だけど……ウェズ、あの子達の事知らないの?」
「え、何?有名人なの?」
「この前スキャンダルがあったじゃん。王様の亡き妹姫に隠し子がいるって。その子達だよ。」
「…は?!え、マジで?」
「噂だけどね。ロザリー様に顔が似てるんだって。」
「へぇ……」
「まぁ、あくまで噂だし。大体本当に王族ならアカデミーに来ないでしょ。」
「だよなぁ…」
「……本当に王族なら、とっくに殺されてるよ。」
シャウラが苦々しく呟いた。


双子が俺達の横を通って退場する。
確か、片方が女の子で、他方が男の子だったはず。
しかし彼らは見分けが付かないほどそっくりだった。





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アカデミーは無学年制で、能力・成績に応じて一階生~九階生と分かれます。
六階生までは種族毎にコースに分かれて、七階生からは種族混合のクラスになります。
ちなみにアカデミー生とカレッジ生(上級学校)は“非社会人”を意味する“ネイト”ランク。


3rd Jan, 2009


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